「アメリカ素描」司馬遼太郎 [本・絵・音楽]
昭和61年発刊などという古い本があったので読んで見た。なかなか海外にいると選んで日本語の本は読めないので、あれば何でも読むのが基本です。
アメリカ西部と東部(WASP地域)に2度にわたって司馬さんが出向いて見聞きしたアメリカのそのときの現状を司馬さんらしいアジアの歴史観とか日本の歴史観を踏まえて書いている本です。最近はNHKでも司馬ドラマがたてつずけに放映されたりで、歴史を見直す日本人も多いのだよな・・・・それもこれもいきずまってしまった今の日本という国を見直すためなのだろうな・・・
文明:アメリカ。軽薄な物質主義誰もが参加できる普遍的、合理的なもの。
文化:アジアと欧州。高邁な精神を重んじ、特定な要因(民族)においてのみ通用する特別なもの。
アメリカ(文明)と文化(アジアと欧州)という2つの事なったベースを説明しながらの文化論や法律でしかアメリカという国を規定できない新しい国といういい方も、なかなかの納得です。文化の歴史のないアメリカでは慣習法は無く、なににでも法律で規定しないと国自体が成り立っていかない。
いまのアメリカの訴訟社会や多すぎる弁護士のこととかがこのことからも良くわかります。
かつてのスペインやポルトガルが16世紀にアメリカ大陸を植民地として奪うだけの歴史として持ったのに比べて、アメリカ合衆国は文明という有機体のビジネスでかの国を奪くだけでなく、作ったということ。ラテンと違うアングロサクソンの組織力、ラテンの個人プレイは国作りだけでなく、フットボールを見ていても良く理解できます。
だからアメリカンフットボールみたいな、時間やら攻撃と守りをきっちり作ったスポーツまで生み出したのだろうな・・・サッカーのあの攻撃と守りのあやふやさがいやだということがよくわかります。
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